「国内線で大量の航空券割引販売」(2019年07月12日) 経済統括省で19年7月8日に行われた政府と航空会社の調整会議で、LCCのライオン 航空とシティリンクが航空券の割引販売を行うことが決定された。 この割引販売は両社の国内線を運航するフライトの一部を政府が決めている航空運賃上限 料金の半額で販売するという内容で、全国各路線のフライト出発時間が現地時間の午前1 0時から14時までの便に限られ、また割引実施は19年7月11日から毎週火・木・土 曜日だけの限定になる。つまり、火・木・土曜日の10時から14時までの出発便で割引 販売が行われるということだ。この対象になるフライトはすべてジェット機が使われるも のであり、プロペラ機は対象にならない。 ライオン航空は該当便数一日146便で、座席数は8,278シート分が割引の対象にな る。一方のシティリンクは一日62便で、対象座席数は3,348シート。 この方針は、18年末前から航空券料金が激しく値上がりした結果、国民の旅行熱に冷水 を浴びせた形になり、国内線空運旅客数が目立って減少して諸地方の観光地が突然の不況 に見舞われたことに対処するために、政府と業界が共同で対応策を模索している中で生ま れたもの。 航空運賃低料金は空運業界の安売り競争が生み出したもので、健全な企業経営から逸脱し た低料金が慣習化していたために、実に多数の空運会社が経営不振で事業を閉鎖すること がその帰結になっていた。 今回の政府と業界が合意した割引販売は、消費者の利用度が低い曜日と時間帯が選ばれて いて、このために収益が更に悪化するということにはならない、と航空会社側は述べてい る。