「続々イスラムは利子禁止!?」(2020年03月02日)

ライター: ヨグヤカルタ45年宣言大学学長、M ダワム・ラハルジョ
ソース: 2014年3月27日付けコンパス紙 "Sistem Bunga dan Riba"

本論はサムスディン・ブルリアン氏の1月25日掲載の論説とK ベルテンス氏の2月1
5日掲載の論説で言外になされた、シャリア金融システムにおけるribaとしてのbungaの
禁止問題に答えるためのものである。

資本主義システムにおいてその問題は、interest(bunga)とusury(riba)を区別する見解を
持つことで既に決着がついたと考えられている。bungaとは、金融市場分野を専門にして
活動する法人が運営する自由市場メカニズムを通して決まる、借入金と追加分の間のパー
センテージに基づいて借入返済金に追加されるものである。一方のusuryとは、同じよう
にパーセンテージに基づいて計算される、借入返済金への追加分であるものの、その率は
資金オーナーが一方的に決めるもので、実際にはその差が何層倍にもなるために借金人の
首を絞めるものになる。

< 利益分配システム >
インドネシアの現行法規では、bungaは承認され、ribaは禁止されている。シャフルディ
ン・プラウィラヌガラやカスマン・シゴディメジョらインドネシアのイスラム経済専門家
は銀行制度とbungaシステムはハラルであるとの見解に賛同しており、それにとどまらず
イスラム層が経済面で発展するために銀行を設立するよう勧めている。

一方、世界のイスラム経済専門家は一般的に、ribaとしてのbungaコンセプトは動かす余地
のないものと考えている。bungaはribaと見なされ、そうであるがゆえにハラムなのである。
インドネシアウラマ評議会もその見解に従っている。ribaはハラムであるが銀行制度を禁
止するまでには至らず、金利システムを利益分配システムに変えて損失に対する共同負担
制度を盛り込み、その形で活発化させるよう推奨している。

実際に目に見えるのは利益分配であり、損失の共同負担は銀行側が内部で計算した損失レ
ベルに利益レベルを引き下げたものが分配される純利となるために目に見えてこない。イ
ンドネシアでこのシステムはシャリア銀行システムと呼ばれている。シャリア銀行システ
ムはインドネシア金融オーソリティが承認し、更に国会で法律が作られて合法化されてい
る。

bungaとribaの問題は、シャリア銀行が行う利益分配のパーセンテージが往々にして市中
金利率をしのいでいることを大衆が目にしたとき、再燃する。利益分配のレベルが市中金
利率を参照して決められるときも同様だ。それゆえに、ribaとはアルクルアンにad'afan 
mudho'afanと述べられている数層倍にのぼる金利のことだという見解に基づいた疑問が湧
き、さらに加えて「だったら、シャリア銀行システムと資本主義銀行システムの間に何の
違いがあるのか?」という疑問が出現する。

シャリア銀行界に反映されているシャリアシステムは本質的に資本主義金融システムの変
種あるいはサブシステムであるという意見をアデ・プルダナとザイム・ウッロウィは述べ
ており、グナワン・モハマッもそれに賛成している。スペインのタレカットウラマのひと
りシェイク・ウマル・ファディロンはその姿を、撞着語法を使って「イスラミックシャン
ペン」つまりイスラム風の酒という言葉で皮肉った。6年間エジプトのイスラム銀行に勤
めた経験を持つユダヤ系イギリス人銀行家アーロン・マクリーンはジアメリカン誌に「Is 
Islamic Bank Really Kosher?」と題する論説を載せて、タウラット法におけるイスラム
銀行のハラル性に疑問を呈している。[ 続く ]