「鬘 付け髷 付け睫(終)」(2024年10月21日)

頭髪商品はプルバリンガにだけあるのではない。製法さえ理解できれば、どこの土地でで
も生産することができる。2011年の記事に、東ジャワ州パスルアンで頭髪商品を製造
販売しているプジョ氏61歳のストーリーがあった。

プジョがパスルアンでその事業を開始したのは二十数年前だったが、かれはその前の19
75年にスラバヤでカツラ作りの家内工業を開始していた。最初かれはスラバヤの輸出向
けカツラ製造工場で働き、そしてその工場が閉まったために自分で家内工業を興したので
ある。

そのうちに事業を広げることになって広い土地を探した結果パスルアンに白羽の矢が立ち、
スラバヤからパスルアンに移って現在の事業を1987年に開始した。デウィスリという
商号がパスルアンに掲げられた。

製品はウイッグ・付け髷・トゥペーで、特に付け髷は2百種のモデルを網羅している。使
う素材は合成繊維と頭髪だ。合成繊維はジャカルタの繊維メーカーから仕入れ、頭髪は東
ジャワ州のマラン・モジョクルト・パスルアン・ジュンブルなどの諸県にあるカンプンか
らカンプンを巡って頭髪を買い集めてくる仲買人から購入している。

合成繊維はキロ当たり5〜10万ルピア、頭髪はキロ当たり5〜150万ルピアがコスト
であり、頭髪は長さによって価格が違ってくる。長さ90センチのものが一番高いそうだ。
プジョの作業場では毎月、合成繊維1トン、頭髪1トンが消費されている。


プジョは受注生産を基本にしている。注文主のサイズと好みに合わせるためだ。2百種類
の付け髷はヌサンタラ全土のモデルをカバーした上にかれの創作も含まれていて、sanggul 
Manoharaをはじめ、KD, Solo, Kemuning, Arumdalu, Cassanova, Cindelaras, Mahkota, 
Kepang, Sakura, Bali Kreasi, Sekar Kedaton, Mojopahit, Tekuk Super, Sembodroなど
といった名前が付けられている。

ウイッグもさまざまな色があり、そして直毛・縮れ毛・ウエーブのバリエーションを持っ
ている。注文主はたいていサンプルを持ってくるのだが、こちらにもサンプルはたっぷり
ありますよ、とプジョは言う。

付け髷やウイッグ作りはまず材料を釘板でしごき、着色と成形が行われてから髷やカツラ
に作り上げられる。プジョの作業場で働いているのは70人で、全員が女性だ。就業時間
は朝から夕方まで。髷は1時間に1個できる。だいたい1個あたり頭髪250グラムが使
われる。

プジョは積極的に東ジャワ・中部ジャワ・西ジャワ・ジャカルタ・バリ・ヌサトゥンガラ
の都市にある美容院や花嫁メーキャップ業者にアプローチし、また各地で開かれる展示会
にもよく出展して知名度を高めることに努めている。

国軍や国家警察の中にある妻の組織もプジョのお得意さんだ。カルティ二記念日にはそれ
らの妻の組織が大集会を開くため、髷の大きい需要が巻き起こるのである。そのときに夫
もトゥペーを注文してくる。

付け髷の販売価格はひとつ1万から30万ルピア、トゥペーは100万から150万ルピ
アとのこと。髷がそんなに廉価だとは知らなかった。元記事に間違いがなければよいのだ
が・・・[ 完 ]