「詐欺の手口は日進月歩」(2018年12月17日) シンガポール警察と首都警察が合同で広域詐欺事件犯人グループを逮捕した。この一味と は、シンガポールで逮捕されたフィリピン人J、バンドンで逮捕された旅行代理店経営者 AH、メダンで逮捕された三人の合計5人で、この一味は過去数年間にわたってシンガポ ール航空におよそ10億ルピアの損害を発生させていた。かれらの手口はこうだ。 AHは自分の旅行代理店でシンガポール航空のチケットを半額でオファーしていた。Jは シンガポール側の窓口だ。 一方メダンの三人のうちふたりはウイルスを含ませたEメールを世界中に何千通も送り、 Eメールには偽装のために「あなたに景品が当たりました。」という通知を入れて個人デ ータを返送させるような手口を使って、たくさんのクレジットカードデータを収集してい た。ふたりが集めたデータは数百件にのぼる。もうひとりは自分の銀行口座を、この一味 の犯罪で得た金を受け入れるためにかれらに使わせていた。 AHの廉価版シンガポール航空チケットの購入者がつくと、AHはメダンのふたりに連絡 し、ふたりは盗んだクレジットカードデータを使ってシンガポール航空から通常料金でチ ケットを購入する。 シンガポール航空から購入者の銀行に請求が出されると、データを盗まれて悪用されてい る購入者はチケットを買ったおぼえがまるでないのだから、言うまでもなくシンガポール 航空からの請求を拒否するというメカニズムだ。 この一味がシンガポール航空に狙いを定めたのは、同社の航空券が高額であるからだ、と 一味は自供している。AHとJ、そしてメダングループの間で、収入は山分けされていた。