「ストレスの大きいジョグジャ市民」(2019年01月10日) ヨグヤカルタ市民に精神障害が増えている。市保健局データによれば、2018年1〜1 0月の精神障害者数は6,753人で、そのうちの1,054人は新患者とのこと。障害 内容は軽度の抑うつ症で、ストレスが原因だそうだ。2017年は9,120人、201 6年は9,003人だった由。軽度の抑うつ症が進行すれば重度の抑うつ症になり、最終 的に精神病となる。 現在ヨグヤ市内には保健所が18カ所あり、そのすべてに臨床心理医が常駐しているので、 市民への医療体制としては一応整っていると言うことができる。患者がまだ障害レベルで あれば保健所で対応がなされるが、精神病罹患者と判断されれば病院の精神科医に紹介さ れることになる。 各町でも町役場に精神保健インターンが配備されており、このインターンは住民に積極的 に働きかけて、住民への知識啓蒙や障害者の早期発見などに尽力することになっている。 しかし市民の話を聞くかぎりでは、市が用意している態勢がうまく機能しているわけでも なさそうだ。ガンピランに住むアフリアニさん25歳は、胸の痛みを訴えて保健所へ行っ た。検査結果は健康体と出たため、臨床心理医に相談するよう勧められた。かの女はその まま臨床心理医に相談に行った。カウンセリングを受けていろいろ自分の話をしたあと、 医師は検査結果を連絡すると言ったきり、何カ月たっても何の連絡もない。 ヨグヤカルタ副市長は障害者の数の多さを率直に認め、NGOを起用して実態調査とセラ ピー活動の深化を強化する考えであることを表明している。