「次期国会勢力図予測」(2019年04月29日)

コンパス紙が2019年4月17日の国民総選挙投票日に、総選挙コミッションが用意し
た全国で80万カ所を超える投票所の中から選びだした主要2千カ所で投票を済ませた有
権者に対して直接インタビューを行い、7,918人から回答を集めて分析した。

大統領選挙については既に報じてあるので、今回は国会の勢力図がどうなるだろうかとい
う見込みに関する報告だ。93.9%のデータを織り込んだものが次の内容になった。
( )内の数字は2014年総選挙の公式結果で、ブランクは新政党。数字はすべてパー
セント。
PDI-P   19.89(18.95)
Gerindra  12.87(11.81)
Golkar   11.86(14.75)
PKB    9.27(9.04)
PKS    8.67(6.79)
Nasdem  8.23(6.72)
Demokrat  8.05(10.19)
PAN    6.67(7.50)
PPP    4.62(6.53)
Perindo   2.84(  )
PSI     2.06(  )
Berkarya  2.12(  )
Hanura   1.34(6.26)
PBB    0.78(1.46)
Garuda   0.53(  )
PKPI    0.22(0.91)

インドネシアの大統領選挙においては、方針や信条の似通った政党が大統領候補者を選び、
そこに副大統領候補者をカップルにしてエレクタビリティをベスト状態に持って行く。そ
のときに政党の集合離散が起こるのは普通のことだ。こうして正副大統領候補者を推す政
党が明白な名乗りを上げるわけで、政党トップは党員やシンパに対して選択するべき候補
者を指示するのだが、政界上層部が行うカップリングはその場その時の都合が影響をもた
らすのも当然であり、それが党員シンパの心情と必ず一致するものでもない。

そんな状況での投票で何が起こるかと言えば、支持政党上層部からの指示はそうだが、自
分の信条に照らしてこのカップリングは納得できないという有権者が出現する。


コンパス紙が集めた回答の内容を調べると、回答者が述べた自分の投票した支持政党と大
統領候補者の間に、その政党が推している正副大統領候補がミスマッチングしているもの
が見つかる。それを分析したものが次の結果だ。合致している/違っている、の順番。数
字はすべてパーセント。
PDI-P   85.9/5.1
Gerindra  79.5/10.6
Golkar   54.3/35.6
PKB    67.2/25.5
PKS    78.3/11.0
Nasdem  65.5/26.7
Demokrat  61.3/27.3
PAN    61.1/28.9
PPP    52.6/39.4
Hanura   56.5/30.4

上のデータにはもちろん党員シンパだけでなく、投票の場で支持政党を決めたひとも含ま
れている。その種の浮動票に関する感触を得るために、コンパス紙は別の質問を出してい
る。今回投票した政党は前回2014年の時と同じだったかどうか、というものだ。その
回答は次のようなものだった。同じ/変えた、の順番で、数字はすべてパーセント。
PDI-P   69.3/30.7
Gerindra  73.4/26.6
Golkar   62.9/37.1
PKB    74.0/26.0
PKS    72.9/27.1
Nasdem  61.2/38.8
Demokrat  46.7/53.3
PAN    61.8/38.2
PPP    56.7/43.3
Hanura   45.9/54.1