「不正選挙は本当なのか?(2)」(2019年06月25日)

投票集計結果発表で敗北の判定を下された対立候補側は、その結果発表が正しくないとし
て憲法裁判所に提訴し、その審議が続けられている最中のこの時期、国民間の対立を煽る
動きは依然として継続されていて、政治ホウクスが絶える気配はさらさらない。

選挙のクオリティについては、過半数が前回よりも悪いと述べている。
悪くなった 50.1%
良くなった 23.1%
変わらない 14.4%
悪くなったと答えたひとが挙げた理由
穏やかじゃない・騒擾が起こった 36.1%
新味が何もない 14.4%
不正・不透明 10.3%
フェアでない 4.5%
その他 24.4%
回答者は多分、選挙のクオリティということに関して、選挙の運営プロセスそのものがど
うこうということよりも、今回の選挙が社会生活国民生活の中にどのような影響を及ぼし
たかということを物語っているように思われる。つまり選挙管理と運営に対する批判とは
少し違っているのではないかということだ。

過去に行われた大統領選挙で、今回ほど国民が二派に割れて敵対的言辞を弄する激しさを
示したものは例がない。加えて、投票後のさまざまないざこざに社会的な善悪感のバラン
スを損なう感触を抱いたファナティックでない国民も少なくなかったはずだ。ましてやそ
れらが逐一、不正選挙を印象付けようとする動きの材料に使われ、対立候補側が発する非
難のコメント付きで世間に出回れば、爽快感は霧消するにちがいない。


総選挙コミッションが19年5月21日に発表した投票結果は次の通りだった。
有効投票総数154,257,601
ジョコウィ+アミン組 得票数85,607,362、得票率55.5%
プラボウォ+サンディ組 得票数68,650,239、得票率44.5%
しかしその公式発表はごまかしであり、正しくは:
有効投票総数132,223,408
ジョコウィ+アミン組 得票数63,573,169、得票率48.1%
プラボウォ+サンディ組 得票数68,650,239、得票率51.9%
だったことを証拠品と証人をそろえて証明するので、先に出された公式発表を訂正するよ
うにと要求しているのが憲法裁判所に出された訴えであり、既に実施された大統領選挙を
無効にせよと求めているわけでは決してない。

ところが告訴側は新たな手段を持ち出してきた。全国各地から証人をとりあえず30人揃
えており、必要に応じて百人以上集めることができるのだが、証人の生命身体の保護を国
が行うよう裁判所が命じてほしい、という要請だ。つまり不正選挙で当選した側はその結
果が覆されるのを怖れて証人を抹殺しかねない状況なのだということを言い出してきたの
である。[ 続く ]