「ジャカルタから滝と温泉観光」(2019年08月26日)

滝を愉しみたい都民が行く近場はボゴール県ババカンマダンBabakan Madang郡カラント
ゥガKarang Tengah村。ジャゴラウィJagorawi自動車道の南スントゥルSentul Selatan料
金所で出て、ババカンマダン市場に向かう。市場からさらに村を抜けて奥に入っていくの
だが、いかんせん山中の田舎道は頻繁に徐行を強いられる。

村人が穫り入れた産物を天日干しする姿もいろいろと目にすることができる。クローブ、
コーヒー、ブアアタップbuah atap別名コランカリンkolang-kaling 、クルアッkeluak、
パンダンpandan、スレッserehなどさまざま。タピオカの製粉も行われている。

スンダ語で滝をチュルッcurugと言う。ここにはルイヘジョCurug Leuwi Hejo、バロンCu-
rug Barong、ルイチュプッCurug Leuwi Cepet、ルイリユッCurug Leuwi Liyeuk、バリユ
ンCurug Baliyung、ルイチユンCurug Leuwi Ciyung、プトゥリビダダリCurug Putri 
Bidadariとたくさんの滝が勢ぞろい。そのいずれもが、パンチャルPancar山かパニイサン
Paniisan山から流れ出る水を落としている。それぞれの滝へは一本道で行ける。どこで曲
がるかの違いだけ。


この中での一番人気はルウィヘジョの滝。スカマッムル郡チバダッ村との境界線上にあっ
て。大岩のちらばる長い階段状の流れは、爽やかに澄んだ冷水浴を愉しませてくれる。泳
げなくとも浮き輪のレンタルがある。一回1万5千ルピア。

着替えを持ってこなかったひとも、心配無用。シャツとパンツと下着を販売しているひと
がいる。最低でも一式10万ルピアは必要だ。

この滝への入場料は一人当たり平日1.5万ルピア、週末2万ルピア。駐車料金は終日四
輪が1.5万ルピアで二輪は8千ルピア。四輪の駐車場から滝まではおよそ150メート
ル。しかし世界一歩くのが嫌いなインドネシア人は、滝まで行くのにオジェッを使う。オ
ジェッの片道は5千から1万ルピアが相場。

飲食品は持参しなくとも、滝の周辺で地元民が売っている。暖かいものが欲しければ、サ
シェットコーヒーや即席めんを作り売りしてくれる。滝の麓近くの橋の傍らにある警備ポ
ストから遠くない場所にバソ売りがいる。バソチュアンキ一椀1万ルピア。即席めんを入
れてミバソにもしてくれる。値段は同じ1万ルピア。秘密は、バソの内容が違っているこ
と。

ほかの滝にも回ってみたいのなら、余裕をもって一泊すればよい。なにしろ、ルウィヘジ
ョの滝は17時に閉まるのだ。ルウィヘジョの滝の駐車場の向こうに地元民の民宿がある。
ただし部屋が三つしかないから、早めに予約するに越したことはあるまい。


山の爽やかな冷水を愉しみたいひとには、そんな滝巡りが絶好。だがこの地域には暖水温
水も湧き出ている。パンチャル山は昔から名高い温泉場だったのだから。ここまでくる道
中のところどころに、Kawah Merahという表示が見受けられた。あれは温泉場があること
を示すサインなのだそうだ。

ゆっくり温泉に浸かりたいひとは温泉ヴィラがお奨め。たとえばヴィラティルタアルサン
タVilla Tirta Arsanta。このヴィラへは、ルウィヘジョの滝からさっき来た道を引き返
さなければならない。そこはヴィラが5棟あって、それぞれが温泉場を持っている。一棟
は4〜6人が宿泊できて、週末の一泊料金180万ルピア、週日は150万ルピア。朝食
もしくは夕食が付く。部屋にはエアコンとTVが完備されている。

泊まらないが温泉にだけ浸かりたいというひとも、ここの客になれる。そういう客が入る
ための温泉場が別にあり、休息や食事ができるサウンがあり、最大4人まで入れる。2時
間で35万ルピアという料金。

入浴用品4人分とウェルカムドリンクが供され、飲食品は持参してもよく、またヴィラの
レストランに注文してもよい。値段は一品3〜4万ルピアとお手頃。

庭園からの眺望も魅力的で、スンダ風の小屋サウンがいくつも建っている。ヴィラのレス
トランに飲食品を注文し、サウンで景色を眺めながらのんびりすることもできる。ただし
レストランは21時に閉店して、そのあとは即席めんを買うしかなくなるので、夜景を眺
めて腹を空かすのはご用心。