「続・外国語の摂取について」(2022年02月03日)

ライター: 言語警察官、アントン・ムリヨノ
ソース: 2011年6月17日付けコンパス紙 "Ihwal Penyerapan"

言語接触の結果として起こる語彙の拡大はまず第一に語義の照応を通してなされる。その
プロセスは翻訳、摂取またはその組み合わせの形で起こる。

まず、翻訳は語義や概念の一致にもとづくものであるが、たとえばelevated highwayは
jalan layang、supermarketはpasar swalayan、interchangeはsimpan susunというように
形態が一致しないものがある。その一方で、skyscraperはpencakar langit、inorganicは
takorganic、bonded zoneはkawasan berikatというような語義と形態が合致したものもあ
る。

また別のプロセスとして、摂取を通して起こるものもある。既に共通認識になっているよ
うに、書かれたものは時間空間の推移に対して音よりも自己保存性が高いことから、それ
は書かれた文字としての形態による摂取プロセスになる。各文字が言語上のひとつの音を
表すように適切な綴り方への努力が払われているものの、現実はいかにその理想を実現さ
せるのが難しいことであるかを示している。


今日、世界の現代語でもっとも多く使われている文字はラテン文字である。ラテン文字の
音標システムはムラユ語やインドネシア語と異なっているために、いくつかの変形が起こ
る。たとえば、ラテン文字体系でcは/s/や/k/音を示し、fやvは/f/の音、kとqは/k/音、
xは/ks/を示すが、ngとnyの合体はムラユ語とインドネシア語で鼻音を表している。

それを見るなら、摂取に四種類のバリエーションがあることが分るだろう。まず、綴りと
音がそのまま摂取されたもので、internet, de facto, orbit, divide et imperaなどが
それに当たる。次に、綴りはそのままだが音が変化したもので、その例としてbias, nasal, 
laser, tanpaなどがある。三つ目に、音はそのまま摂取されたが綴りに変化の起こったも
のがある。fail(file), desain(design), fotokopi(photocopy), sains(science)などだ。
四つ目は、綴りと音の両方が変化したもの。manajemen, mikrofon, konstitusi, marinir
などがそれに該当している。

同一の視覚的形態で摂取された語彙であっても、その元言語の語義で文字通り解釈するこ
とはできない。元言語が異なっていたり、あるいは音標システムが違っているために、好
むと好まざるとにかかわらず、摂取プロセスの中でしばしば文字が取り換えらることが起
こるのである。実はもう一種類の摂取方法がある。pramutama, bar, swakelola, asam 
nitratのように、翻訳と摂取を合体させたものだ。

文明社会は決まり、原則、秩序に従う。その内容に同意するか否かとは関係なく、われわ
れは規則に従うのである。文明的言語の法則についても、何も違わない。