「ソトの世界(4)」(2022年04月19日)

*[soto babat]*
牛やヤギの内臓のスープで、スパイスとココナツミルクが加えられる。具は内臓とビーフ
ンや野菜。通常は白飯のおかずにされる。

*[soto kaki]*
牛の脚から取った筋や軟骨で作られる。ククイ・ウコン・赤バワンなどのスパイスとココ
ナツミルクが加えられる。具は筋や軟骨と脚肉にビーフンと野菜も入っており、供される
前にネギ葉のみじん切りとライムの搾り汁を入れる。通常はバワンゴレンを散らした白飯
と一緒に食べる。soto kaki kambingと区別するためにsoto kaki sapiと呼ばれることも
あるが、たいていkambingの方が必ずkambingを付けて称しているようだ。ブタウィ料理と
されている。

*[soto tangkar]*
あばら骨を意味するブタウィ語タンカルが示す通り、これもブタウィ料理とされている。
牛やヤギのあばら骨とあばら肉のスープで、ウコン・ニンニク・赤バワン・トウガラシ・
コショウ・ククイ・クミン・ナンキョウ・コリアンダー・シナモン・サラム葉・コブミカ
ン葉のスパイスとココナツミルクが加えられる。

*[soto babi]*
豚が使われるソトで、バリ島専用と言われている。メダンにもあるという話だが、どこの
都市でもプチナンに行けば出会える可能性はあるだろう。


具に特別なものが入っていると、その特徴で呼ばれることもある。
*[soto mi]*
麺料理でスープがソトになっているもの。たいてい牛やニワトリのブイヨンスープに牛の
軟骨と野菜が入り、切った春巻きが麺の上に載っている。
ソトミーで有名なのはsoto mi Bogorだ。黄色の麺が使われ、ソトに加えられるのは牛脚
の筋・腸・皮・軟骨・腿肉・胸肉・ビーフンまたは春雨・トマト・ジャガイモ・大根など。

*[soto singkong]*
変わり種のひとつに、東ジャワのプロボリンゴにキャッサバを入れたソトの作り売りワル
ンがある。場所はコタアニャル郡トゥガルカンダン村で、ブラスモが店主の小さいワルン
だ。ブラスモのワルンの創業は1975年。ソトシンコンはその地区からパイトン一帯に
かけての地域でポピュラーなソトの変種である。
ソト自体は通常のソトスープだ。ロントンの他に茹でたキャッサバを潰したものと牛の皮
が入っている。更にクルプッウダンとニンニクを粉にしたコヤ・ヤシの果肉フレーク・ニ
ンニクが追加される。

*[soto lentho]*
レントはキャッサバをプルクデルにしたもの。ヨグヤカルタのソトに、具としてそれが入
っているものがあり、それがソトレントと呼ばれている。


ソトが客分になって他の料理を訪れると、こんなものもできあがる。
*[rujak soto]*
ジャワ島東端のバニュワギBanyuwangiで知られているこの料理は、rujak petisにソトの
汁を加えたものだ。ルジャップティスというのは、ロントンにカンクン・モヤシ・キュウ
リ・豆腐・テンペとサンバルプティスを混ぜたもので、ピーナツが加えられる。そこに薄
めのソトババッの汁が流し込まれる食品だ。[ 続く ]