「ジャワ島妖怪大全(15)」(2023年06月23日)

8 kaki legondha
9 nini legondha
10 kaki daruno
11 nini daruni
12 yamaraja
13 yamarani
かれらもドゥミッに区分されるハントゥであり、森林の中の人間が居住していないエリア
を守護している。人間の男あるいは女の姿をしていて、その性別に従って名称が異なって
いる。

14 prayangan
15 priyangan
人間の男あるいは女の姿をしていて、性別で名称が違っている。このハントゥは他のハン
トゥの召使であり、定住せず、主人ハントゥの行くところに付いて行く。人間に害を及ぼ
すわけではないものの、出会うと人間のほうが病気になるので、怖がられている。

16 siluman
修験の行を行っている聖者が化身したものであり、死ななくても霊魂はドゥミッになるこ
とができる。死亡すると霊魂は行場を守護するドゥミッになる。

17 leluhur
親や祖先の霊がハントゥになったもので、子孫を守護する。

18 sedulur
親でない、亡くなった近い親族のハントゥで、sederek sepuhとも呼ばれる。親の一族や
他の年長の一族が含まれる場合もある。

19 lelembut
亡くなってハントゥになった、自分の親族でない者の霊。ルルンブッはダニャンやドゥミ
ッの仕事を助けてさまざまなことを行っている。ルルフルやスドゥルルが身内びいきをす
るのに対してルルンブッはだれかれの区別をせず、だれにも容赦を与えずに是々非々を掲
げて向かって来るから、善くない人間や動物には厳しい罰が与えられる。

ルルンブッは本人の機嫌の良し悪しと関係なく、必要に応じて姿を現わすので、たとえ目
の前に出現しても害を与えに来たのかどうかは判断できない。ダニャンもドゥミッもルル
ンブッの存在を高く評価している。

20 tiang anom
人間を助けるすべてのハントゥを総称して、ジャワのアニミズム信仰者はそう呼ぶ。ティ
アンアノムはそれぞれが別々の分担をしていて、場所や状況に従ってその担当の者が仕事
するようだ。人間の前に自分の姿を現わすことはない。

21 cicir
音のハントゥであり、目に見えない。家の近くにある樹に棲んでいて、ひとりで通りかか
る人間に付いて行き、バッタの鳴き声に似た音を出して自分の存在を相手に知らせる。
[ 続く ]