「ヌサンタラのコーヒー(20)」(2023年11月17日) 今やインドネシア国民のコーヒー嗜好は定着し、同時にコーヒー生産も上昇と多様化の立 体型発展を見せるようになっている。コンパス紙のデータによると、コーヒーの家庭消費 状況は次のようになっている。 【粉末コーヒー】 月間741グラム 支出金額25,634ルピア 州別では: 南スラウェシ 1,072グラム 東ヌサトゥンガラ 1,026グラム リアウ島嶼 962グラム 西スラウェシ 892グラム 西ヌサトゥンガラ 889グラム 【インスタントコーヒー】 月間640グラム 支出金額34,217ルピア 州別では: バリ 871グラム 西ジャワ 844グラム バンカブリトゥン 831グラム ジャカルタ 782グラム バンテン 780グラム 一方生産については、2016年データで栽培総面積122.8万ヘクタール、年間生産 高63.9万トンとなっていた。 インドネシアで個人的嗜好を満たすためにコーヒーを買うとき、いくつかのポイントがあ る。モダンマーケットへ行けば、全国規模生産者のブランドでさまざまな産地の名称を付 けた袋入りのものが販売されている。価格は高いが品質は粒よりで、各産地の味覚を味わ うことにかけては、失望させられることがない。 その下の価格帯にもコーヒー専門メーカーのブランドがある。このクラスでは産地が銘打 たれておらず、従ってどこそこのコーヒーという認識は持てないものの、味覚から言えば、 わたしにとっては美味い部類に入る。 ジャカルタではさらにコーヒー豆専門店からパサルのコーヒー豆屋まで幅広い選択肢があ り、パサルでは味覚が天と地ほど隔たっているものがそれほでの価格差なしに販売されて いる。美味い豆に当たれば、これほどラッキーなことはない。 バリでローカル豆の美味いのに出会えないかと探してみたものの、モダンマーケットのロ ーカル品も、デンパサルのコーヒー豆専門店も、ブサキやシガラジャのパサル探索も、あ まり良い結果は出なかった。 バリのローカルパサルで販売されている、まだ煎られていない豆を買って来て、自宅で乾 煎りし、選別して粉にするのは手間暇がかかってしかたない。ただ味覚は結構なものであ ったことを記しておこう。[ 続く ]