「続・印尼華人の実像(8)」(2025年07月05日)

2011年1月に華人系プラナカン国民を対象にしてコンパス紙R&Dがアンケート調査
を行った。その内容は次のようなものだった。
1.あなたは自分をどんな人間だと見ていますか?
 ハードワーカー 30.4%
 柔軟で粘り強い 20.7%
 倹約家 17.4%
 伝統に忠実 12.0%
 文化融合者 9.8%

2.両親があなたに授けた諸価値の中であなたが一番強く影響を受けているものは?
 正直さ 15.3%
 責任感/他者からの信頼 9.4%
 勤勉/柔軟/粘り強さ 9.4%
 年長者への尊敬/従順さ 9.4%
 エゴイズムや欲張りの否定 9.4%
 勤労意欲 8.2%
 倹約 5.9%
 勉学にいそしむ 4.7%
 他人に損害を与えない 3.5%
 何でもすぐに手早く行う 2.4%
 規律順守 2.4%

3.両親があなたに授けた諸価値の中で、職業生活でもっとも重要なものは?
 ハードワーク 23.5%
 倹約 19.8%
 真剣/柔軟/粘り強さ 9.9%
 仲間を良く遇する 9.9%
 忠誠/忠実 6.2%
 正直さ 6.2%
 リスクを背負う勇気 2.5%
 寛大さ 2.5%
 責任感/信頼される 2.5%
 コンフリクトを避ける 2.5%
 自立 2.5%

このアンケートはジャカルタ・スラバヤ・メダン・ポンティアナッ・シンカワンに在住す
る華人プラナカン国民からランダムに選択された81人に対して行われたもの。


そこに羅列された美徳を見るなら、それらの多くは孔子の教えである儒教に端を発するも
のであり、過去何千年にもわたって中華文化の柱をなしてきたものであることがわかる。
印尼華人が持っているキャラクターは祖先から伝わったものと今生きているかれらが蒙っ
た政治的社会的な諸事象に対応するために模索したものが重なり合って形成されているに
ちがいあるまい。

安全で平穏な暮らしが脅威に直面すれば、その不安を克服するために富を貯えて隠すこと
がひとつの対策になる。必死になって働き、買い手の虚を衝いて利益を増やし、倹約を励
行して貯えを高めるのもそのひとつだと言えるだろう。守銭奴が自然体で持っているそん
な傾向を、元々守銭奴でない人間も真似ざるを得ないような政治と社会の状況が湧き上が
って来るのであれば、華人の自然体での性質と価値観がそうなのだと簡単に言うわけにも
いかないように思われる。[ 続く ]