「母は一人しかいない(後)」(2025年08月09日) もしも病んだ世代が出現したなら、健全でない母親たちの養育と教育がそれを招いたと考 えてほぼ間違いないだろう。母親たちの不健全さの大部分は多分、無知が引き起こしたも のだ。その無知の中に、母親が自分自身のことを考えていないケースも含まれる。病んだ 母親は家庭を運営する両輪の回転を狂わせる。優れた母親になるためには、医学学校へ行 く必要もなければ心理学者になる必要もない。 < 母になるための学校 > われわれの学校における保健教育はまだ低レベルだ。健康生活の啓蒙ができていないばか りか、女生徒を優秀な母親にすることもまだできない。若い母親たちへのセミナー活動や メディアの保健コラム執筆などを通してわたしが得た印象によれば、1980年代の母親 たちが持っていた健康観念と現世代のそれとの間にたいした変化が感じられない。 大学卒の母親の中にさえ、「子供に卵を食べさせるとできものができる」「健康な赤ちゃ んはぽっちゃり太っている赤ちゃん」「魚を食べると寄生虫がお腹に入る」と信じている 者がいる。 もっと哀しむべきことに、ポシャンドゥ(保健統合サービスポスト)活動がたるんでしま った。昔は、母親の保健知識の抜けている部分をポシャンドゥが補っていた。子供の身体 障害・病気・発育不全などの発生する機会がポシャンドゥのおかげで減っていた。 ポシャンドゥ制度が消えてしまったことに加えて、ものをあまり読まない母親たちも少な くない。テレビやラジオも母親の健康観念を広げるのにそれほど役立ってもいない。われ われの保健に関する大問題を解決するためには、大衆の活性化を目指さなければならない だろう。基本ヘルスケアの構築が求められている。 病気をしないことを大衆の生活スタイルの根源に位置付ければ、その帰結として医薬品の 購入費用が生活支出を削り取ることを減少させる。母親の役割ももちろんその根源の中に 含まれる。 母親になる準備段階にある者にその麗しい役割を果たすための教育と指導を行うのはどう だろうか?これは女性活性化担当国務省とその関連機関の仕事の一部になるはずだ。母親 の健康観念の向上計画を策定する時がもう来ているのだ。女性ひとりひとりを優秀な母親 にするための学校や教室が必要とされているのである。 子供だけではない。一家族のクオリティが母の手に握られている。一家の健康は母が用意 する食卓によっても左右される。父や子供たちが将来心臓疾患やストロークに見舞われる かどうかも母が用意する食卓の内容から影響を受ける。一家にとって、そしてその集合体 である民族にとって、母の役割がどれほど中心的であることか。子供の将来の手相を母親 が描くのである。子供の将来が美しいものになるかどうかは、優れた母としての役割を果 たすための能力を国民女性のひとりひとりが持つように育成することを国がどれほど真剣 に取り組むか次第だと言えるだろう。 今日この母の日に、われわれがそれを熟考して何らかの行動を起こしても決して遅くはな い。あなたは正しい。母はただひとりなのだから。[ 完 ]