「インドネシア鉄道史(17)」(2025年10月27日)

プラメクスの路線はクトアルジョへ延ばされていくつかの列車がソロ〜ジョクジャ〜クト
アルジョを往復するようになり、2007年にはソロ〜クトアルジョ間で一日2便の往復
が行われた。

ディーゼル機関車からディーゼル発電機関車への交代が進められた結果、2008年2月
からソロ〜ジョクジャ区間は一日10便が往復し、ソロ〜クトアルジョ間は一日4便が往
復するようになった。

BN/HOLEC型ディーゼル発電機関車の牽引するプラメクスは一日18回の運行を果たして1
万人の乗客輸送能力を用意した。ところが2012年10月23日にスレマン県カラサン
郡ティルトマルタニ村で列車転覆事故が起こり、その事故によって3台あったディーゼル
電気機関車は2台に減り、スペア用に1台が保管されるのでディーゼル電気機関車の引く
列車は1本になって運行頻度が低下した。

その減少を補うために2012年11月5日からSriwedari Ekspresと名付けられた新し
い編成の列車が運行を始めた。プラメクス号は一日5回の往復運行、スリウダリ号は一日
2回の往復運行を行った。プラメクスの乗車料金は一律1万ルピアだったが、スリウダリ
は一律2万ルピアの料金で、しかもラッシュアワーに運行したため、大いに消費者からの
不評をこうむった。

住民の不評をヨグヤカルタスルタンが取り上げて国鉄側と協議することになり、州議会が
この問題に関する態度を決めなければならなくなって議題に乗せられたという話もある。
しかし2021年2月に鉄道運行所轄に変更が起こり、プラメクスの運行はジョクジャ〜
クトアルジョ区間だけになってしまったのである。ジョクジャ〜ソロ区間はどうなったの
か?上述のように、その日から送電架線からの給電を受ける電車の運行が開始されたのだ
った。


首都圏の電車路線はボゴール線、チカラン線、ランカスビトゥン線、タングラン線、タン
ジュンプリオッ線の5つがあり、ボゴール線にはジャカルタコタ〜ボゴール間55KMおよ
びチタヤムで分岐してチビノン経由ナンボに達する13KMの支線がある。

チカラン線はカンプンバンダン〜パサルスネン/マンガライ〜ボゴール県チカラン87KM
およびアンケ〜マンガライ〜チカラン39KM、ランカスビトゥン線はタナアバン〜ルバッ
県ランカスビトゥン73KM、タングラン線はドゥリ〜タングラン19KM、タンジュンプリ
オッ線はジャカルタコタ〜タンジュンプリオッ8KMという区間になっている。

既存の線路を使って行われている電車運行はインドネシア国鉄の子会社であるPT Kereta 
Commuter Indonesiaの事業領域になっている。今現在は上述の二地域418KMの路線運行
事業をその一社が担当しており、同社の運送乗客数は一日当たり1百万人超というレベル
だそうだ。

いまインドネシアの鉄道電化に関するコンセプトはコミュータがキーワードになっている
ように見える。電化の対象は近距離通勤路線であり、その路線をコミュータと呼んでKCI
がその事業を一手に引き受けている。KCIはそのために設立された会社なのだ。そのアイ
デアが最近始まったものでないことを、上のプラメクス号の歴史が物語っているにちがい
ない。

KCIはスラバヤでの電車運行を計画しており、その準備段階としてディーゼル発電機関車
でのコミュータ列車運行が今現在も行われている。電化工事業者の入札を予定しているそ
うで、順調に進めばグレータースラバヤ地方が三番目の鉄道電化エリアになるだろう。
[ 続く ]