「ジャカルタの電車(14)」(2026年01月16日) その結果として、1976年に日本で作られた4両編成の列車5セットが6月からタンジ ュンプリオッ港に順次到着した。1両の客車の乗客収容人数は134あるいは別の記事に 書かれている座席98人分と立ち乗り40人の合計138辺りだったようだ。仕様の異な る客車があったのだろうか。 日本製のこの電車はインドネシアでKRL Rheostatikという名称で呼ばれ、長期にわたって 使われて鉄道ファンの間で伝説と化した。レオスタティッというのはRheostat(抵抗制御) 技術が使われていることを意味している。 このタイプの電車は1976年に4両編成5セット、1978年に4両編成5セット、1 983年に4両編成6セット、1984年に4両編成4セットが作られており、インドネ シア国鉄はその製造年に従ってKL3/76、KL3/78、KL3/83、KL3/84という型式名称を付けて 登録した。製造年のロットごとに仕様が違っていたためだろう。KLはKereta Listrik、3 はエコノミークラス用を意味している。製造者は日本車輌製造と川崎重工業で、電気機器 を日立製作所が担当した。 都内電車鉄道網での運転開始は1976年8月12日で、スハルト大統領がガンビル駅で の式典でスタートを宣した。そして9月2日にはジャカルタ〜ボゴール線の運行を始めて いる。コンパス紙はレオスタティッ電車の運行時刻表を次のように紹介している。 ボゴール発がこれ。 ボゴール発 05:43 06:30 10:45 デポッ着 06:07 06:54 11:09 ガンビル着 06:47 07:30 11:40 ジャカルタコタ着07:04 07:45 12:04 ジャカルタ発は下の通り。 ジャカルタコタ発09:06 13:00 15:00 16:06 デポッ着 09:59 13:55 15:55 16:58 ボゴール着 10:25 14:24 16:21 17:25 ジャカルタ発の電車もガンビルやマンガライに停まっているはずだ。と言うよりもすべて 各駅停車だったのではあるまいか。また電車以外にもディーゼル列車6便がこの路線を走 り、その中には貨物車も含まれていた。 1986年からエアコン付き電車の導入が始まり、列車のクラス分けが開始された。エコ ノミー各駅停車の列車とビジネスクラス急行列車の別だ。それまではすべてエコノミー列 車であり、乗車料金はどこまで乗っても均一になっていた。1977年の乗車料金は一人 一回の乗車が100ルピアだった。 クラス別列車運行が始まると、ジャカルタ〜ボゴール線ではエアコンなしエコノミー列車 が700ルピア、エアコンなしビジネス列車2,000ルピア、エアコン付きビジネス列 車3,500ルピアというのが1995年の乗車料金だった。このシステムは2011年 に廃止され、その後コミュータラインの電車はエコノミー料金の一種類だけで、2013 年6月から距離制料金に変更されている。[ 続く ]